ニキビの成り立ち
- 毛穴のつまり:毛穴の出口が角質でふさがる(面ぽう、コメドと呼びます)
- 出られなくなった皮脂が、皮下に貯まる(毛穴がざらざらとしてきます)
- 皮脂をエサにするアクネ菌など菌が増殖(赤いニキビの見た目になります)
- 小学校の高学年からホルモン作用により皮脂分泌が増え、コメドができやすくなります。中学生~高校生の頃に最も悪化し、その後少しずつ軽快してきます。
- 成人になるとストレス、生理不順、間違ったスキンケア、化粧品による毛穴のつまりなどでニキビが悪化することが知られています。
ニキビの治療
その方のニキビの重症度、年齢に合わせて治療薬方法を選択します。
赤外線治療(オムニラックス633nm)
炎症性ざ瘡に対して、赤色LEDによる光線治療をおこなっています。(保険適応)
主な効果
- 殺菌作用
- コラーゲン生成
- 肌のターンオーバ促進
(ほか、近年AGAにおいても赤色LEDの効果があることが知られています)
自費診療
当院では日本皮膚科学会のガイドラインに沿った治療を行なっておりますが、重症のニキビの場合、保険診療のほか、自費診療も行っています。ニキビの外用薬
患者さんの症状に合った、毛穴のつまりをとる塗り薬を選択します。
下記に示す毛穴のつまりをとる塗り薬は、日本皮膚科学会尋常性ざ瘡ガイドラインにおいても最も推奨度の高い治療法です。
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/zasou2023.pdf
ディフェリン (アダパレン) |
皮膚の角化を調整し、毛穴のつまりを改善します。
注意:11歳以下、妊娠中、授乳中はご使用できません。
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べピオ (過酸化ベンゾイル) |
毛穴のつまりを改善し、さらに殺菌作用もあるので、ニキビの原因菌を殺菌します。
注意:11歳以下、妊娠中、授乳中はご使用できません。
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エピデュオ (アダパレン+過酸化ベンゾイル) |
ディフェリンとべピオを配合したお薬です。 毛穴のつまりをとる作用がつよいため乾燥、皮がめくれる等副作用も出る方がいますが、効果も高いお薬です。 注意:11歳以下、妊娠中、授乳中はご使用できません。
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抗菌薬配合の外用薬
(ゼビアックスローション、ナジフロキサシンなど)
ニキビの炎症を抑えます。
抗菌薬は長期使用により耐性菌が出現することが知られています。コメドには使用せず、炎症の強いニキビに対して使用します。
ニキビの内服薬
抗生物質(ルリッド、ミノマイシンなど)
膿をもったおおきなしこり、赤色のしこりが多発する場合は抗菌薬の内服を併用することにより、早期に炎症を抑えます。
漢方薬
他の治療でも難治の場合、十味排毒湯、清上防風湯、などガイドラインにおいて選択肢の1つとして推奨されています。
面皰圧出法
滅菌された清潔な専用器具を用い、毛穴にたまった皮脂や膿を物理的に除去します(保険適応)
ニキビ予防のための正しいスキンケア
- 1日2回、洗顔料を泡立ててこすらずに、優しく洗うことが大切です。
- ニキビを無理に潰したりするとニキビ痕が残ることがありますので注意しましょう。
- ファンデーションは毛穴のつまりにくいパウダータイプのものを使用しましょう。
- 毛穴のつまりを起こしにくい“ノンコメドジェニックテスト済み”の化粧品がおすすめです。