脂質異常症とは
血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が多すぎたり少なすぎたりする状態です。
- 高LDLコレステロール血症(悪玉コレステロール):140 mg/dL以上
- 低HDLコレステロール血症(善玉コレステロール):40 mg/dL以下
- 高トリグリセリド血症(中性脂肪):150 mg/dL以上
症状がないことが多いため、定期的な検査が重要です。

脂質異常症のリスクと治療
高LDLコレステロールが増えると、動脈にプラークが蓄積し、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まります。一方、HDLコレステロールは、体内の余分なコレステロールを回収して動脈硬化を予防します。
- 食事改善:魚や豆類を中心にし、トランス脂肪酸(マーガリン・ショートニング・ファーストフード)を減らしましょう。
- 運動:1日30分の軽い運動を心がけましょう。
- 内服治療:スタチンやPCSK9阻害剤など、個別のリスクに応じた治療を提案します。
※食事から摂取されるコレステロールが3割であるのに対して、生体内で産生されるコレステロールは約7割といわれ、この産生に関わるHMG-CoA還元酵素は遺伝的な強さが異なります。そのため、生活習慣の改善のみではLDLコレステロールが十分に低下しない場合も多く、内服治療が必要となります。
家族性高コレステロール血症
生まれつきコレステロール値が高い方は、特に若い年齢で動脈硬化性疾患を発症するリスクが高く、早期治療が必要です。

あなたの健康を守るために
人生100年時代、心筋梗塞や脳梗塞を防ぐためには脂質管理が欠かせません。
当院では、以下の検査と治療を提供しています:
- 脈波伝播速度検査:血管年齢を推定します
- 頸動脈エコー:実際の動脈硬化の程度を検査します
コレステロールや中性脂肪が気になる方、動脈硬化のリスクが心配な方はぜひご相談ください。健康診断の結果をお持ちいただければ、最適な治療をご提案します。
LDL-Cの管理目標
以下の疾患がある場合、LDLコレステロールを70 mg/dL未満に管理することが推奨されます。
- 急性冠症候群
- 糖尿病
- 冠動脈疾患や脳梗塞の既往
- 家族性高コレステロール血症
脂質異常症の治療と予防について、ぜひ当院へご相談ください!